食道の病気
食道裂孔ヘルニア
食道と胃のつなぎ目部分がゆるくなってしまう病気です。「食べたものが上がってくる、胸のあたりでつかえる感じがする」などの症状があります。食事のとり方、食後の過ごし方、飲み薬などでよくなることがほとんどですが、それでもよくならないときには手術となることもあります。
逆流性食道炎
胃液が食道に逆流することによって起こる病気です。「胸やけや胸の痛み、食べ物を飲み込みにくい、咳が出る」などの症状があります。進行すると、血を吐いたり、真っ黒な便が出ることもあります。ほとんどの場合、飲み薬でよくなります。
- 必要な検査:胃カメラ
食道がん
食道がんになる代表的なリスク要因は、喫煙・飲酒です。初期にはあまり症状が出ませんが、進行すると「食べ物がしみる、飲み込んだときの違和感、食べ物のつかえ感」などの症状が現れます。まずは胃カメラが必要で、診断がつき次第すみやかに専門病院をご紹介します。
- 必要な検査:胃カメラ
胃の病気
胃炎
「胃の粘膜が荒れた状態」のことを胃炎といいます。胃炎にはいろいろな種類・原因があります。症状としては、みぞおちの痛み、むかつき、吐き気、食欲がないなどが挙げられ、通常は飲み薬でよくなります。ピロリ菌が原因であることが多く、陽性だった場合には除菌治療を行います。
- 必要な検査:胃カメラ
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃や十二指腸の壁が月のクレーターのようにえぐられた状態を潰瘍といいます。空腹時や食後にみぞおちのあたりが痛くなります。進行すると血を吐いたり、胃・十二指腸に穴が開いてしまうこともあるため、早期の治療が必要です。昔は胃を部分的に切除する手術が行われましたが、最近では飲み薬でほとんどが治ります。ピロリ菌が陽性のことが多く、合わせて除菌治療を行います。
- 必要な検査:胃カメラ
機能性ディスペプシア
「食後に胃がもたれる、みぞおちがいつも痛い」などの症状があります。文字通り「機能=はたらき」に問題があるため、胃カメラでは異常を認めません。胃潰瘍や胃がんなどの重大な病気でないことを確認するために、胃カメラの検査が必要となります。多くは飲み薬で改善します。
- 必要な検査:胃カメラ
胃がん
20年前までは日本人のかかるがん第一位でしたが、食生活の変化、ピロリ菌の除菌により近年は減少傾向にあります。神戸市北区ではピロリ菌陽性の患者さんがまだまだ多いため、胃がんは要注意の病気です。現在では早期に発見されれば、内視鏡(胃カメラ)で切除・治癒できることも多く、「胃がん=手術」ではありませんので、定期的な検査をお勧めします。
- 必要な検査:胃カメラ
大腸の病気
大腸ポリープ
ポリープには、がんになる可能性のあるものと、ほとんどがんにはならないものとがあります。当院ではこの2種類をしっかり見極めて、必要なもののみ切除するようにしています。大腸ポリープは10mm以下であれば、検査中にその場で切除が可能です。胃のポリープに比べるとがんになる確率が高いですが、ポリープの段階であれば切除を行いやすく、大腸がんを予防することが可能です。
- 必要な検査:大腸カメラ
大腸がん
がんの中で最も多く、高齢化および食生活の欧米化の影響で、年々増加傾向にあります。初期ではほとんど症状がありません。進行していくと「便の通り道が狭くなる、下痢や便秘を繰り返す、がんの表面から出血する」などの症状が現れます。初期の場合は大腸カメラで治療ができますが、大きくなってしまうと手術が必要になることもあります。上記の症状が見られたり、健診等で「便潜血反応陽性」を指摘された場合には、大腸カメラを強くお勧めします。
- 必要な検査:大腸カメラ
潰瘍性大腸炎
免疫の異常によって大腸の粘膜に炎症が引き起こされ、腹痛や下痢、血便などの症状が現れる病気です。症状には波があり、よくなったり悪くなったりを繰り返すことも特徴です。重症になると、粘膜がえぐられて潰瘍が多発し、発熱、体重減少、目や関節の炎症、発疹などの症状が現れることもあります。さらに発症してから7~8年以上経過すると、大腸がんを併発するケースも増えることが分かっているため、早期に治療を開始し、厳重な経過観察を行っていくことが大切です。
- 必要な検査:大腸カメラ
過敏性腸症候群
ストレスや不安、自律神経の乱れによって、腸の働きに異常が生じ、便秘や下痢など排便の異常をきたす病気です。「下痢が慢性的に続く、便秘と下痢を数日ごとに繰り返す、トイレからなかなか離れられない」といった様々な症状がみられます。まずはお気軽にご相談ください。
- 必要な検査:大腸カメラ
痔疾患
痔には、内痔核・外痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろう(あな痔)などの種類があります。「肛門からの出血、便に血が付いている、排便時の肛門の痛み」が主な症状です。ただこれらの症状があった場合、「おしりに原因があるのか?それともさらに上流の大腸に原因があるのか?」の判断できません。そのため、まずは大腸カメラを行う必要があります。
- 必要な検査:大腸カメラ
外傷・皮膚腫瘍
けが・やけど
けがと聞くと頭や手足の皮膚にあたるものを連想しますが、口の中や、肛門から直腸などの粘膜にも生じることがあります。 けがはやけどとは異なり、外からの物理的な衝撃を原因とする病気のことを指します。当院ではイソジン消毒は行わず、「痛くなく・早く・きれいに治る湿潤療法」を行っています。 やけどのダメージは深さによって分類され、治療の方法が変わってきます。軽傷であれば、痛みや炎症を抑える効果のある薬や湿潤療法など治療します。重症例では手術になることもありますので、すみやかに専門病院をご紹介します。
粉瘤(アテローム)
皮膚の下に袋のようなものができ、本来皮膚からはがれ落ちるはずのアカや皮膚のアブラが、はがれ落ちずに袋の中にたまってしまう病気です。痛みなどの症状はありませんが、ばい菌が感染すると「膿(ウミ)」がたまってしまい、真っ赤に腫れて強い痛みが出てきます。早めに袋ごと取ってしまうことをお勧めします。
風邪・上気道炎・肺炎
生活習慣病
高血圧
原因ははっきりとはわかっていませんが、遺伝的なものや生活習慣が関係していると考えられています。 高血圧の状態が長く続くと、血管がだんだん厚く硬くなり、脳梗塞や脳出血、大動脈瘤、心筋梗塞といった命の危険となるような病気の原因となってしまいます。生活習慣の改善や飲み薬で治療できますので、まずはご相談ください。
- 必要な検査:採血
糖尿病
脂質異常症
予防接種
インフルエンザ(65歳以上) | 1,500円(神戸市助成ありの場合) |
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インフルエンザ(13歳~64歳) | 3,500円 |
新型コロナワクチン(ファイザー社製)(65歳以上) | 3,000円(神戸市助成ありの場合) |
新型コロナワクチン(ファイザー社製)(13歳~64歳) | 15,000円 |
肺炎球菌(65歳以上) | 4,000円(神戸市助成ありの場合) ※2回目以降は自費7,000円 |
水痘 | 7,000円 |
おたふく | 5,500円 |
MR(麻疹・風疹混合ワクチン) | 8,500円 |
B型肝炎 | 4,500円/回(3回接種が必要です) |
帯状疱疹ワクチン | ※詳細は下記をご覧ください |
帯状疱疹ワクチンについて
帯状疱疹とは
身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、これに続いて赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状にあらわれる病気です。
水ぼうそうにかかって治った後も、ウイルスは身体の中に潜んでいて免疫力が低下したときなどに帯状疱疹として発症することがあります。
- 特徴
- 発症年齢は、60歳代を中心に50歳代~70歳代に多く見られる病気ですが、過労やストレスが引き金となり若い人にも発症することも珍しくありません。
帯状疱疹の合併症で高い頻度で現れるのが、帯状疱疹後神経痛です。
痛みは多彩で「焼けるような」「締め付けるような」持続性の痛みや、「ズキンズキンとする」疼くような痛み、そして軽い接触だけでも痛む「アロディニア」と呼ばれる痛みが混在します。
時に睡眠や日常生活に支障をきたすことがあります。
50歳以上の帯状疱疹罹患者は、帯状疱疹後神経痛に移行しやすく、加齢とともに移行率も上がっていきます。
ワクチン
帯状疱疹を予防するには、現在2種類のワクチンがあります。
過去に帯状疱疹になった方でも、再発予防でワクチンを接種することができます。
乾燥弱毒性水痘ワクチン | シングリックス | |
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ワクチンの種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
対象年齢 | 50歳以上 (免疫抑制状態の方は接種不可) |
50歳以上 |
接種方法/回数 | 皮下注射/1回 | 筋肉注射/2回 |
接種間隔 | 2回目は1回目より2か月後 | |
帯状疱疹の予防効果 | 50~60% | 90%以上 |
持続期間 | 5年程度 | 9年以上 |
副反応 | 弱 | 強(注射部位の疼痛、発赤、筋肉痛など) |
費用 | ¥3,000 (神戸市助成ありの場合) ¥7,000 (助成なしの場合) |
¥16,000(1回目)+¥20,000(2回目) (神戸市助成ありの場合) ¥20,000(1回目)+¥20,000(2回目) (助成なしの場合) |
ワクチン接種をお考えの方へ
2回接種のシングリックスは費用が掛かり副反応も強めですが、高い予防効果と持続性があります。
1回接種の水痘ワクチンは費用は抑えめで副反応も弱めですが、予防効果と持続性は劣ります。
当院では2種類のワクチンをお取り寄せすることができます。
上記の比較表を参考にしてワクチンを選んで頂き、接種をご希望される場合は当院にお電話でご予約ください。
また、新型コロナワクチンはどちらのワクチンも2週間の接種間隔をあける必要がありますので、ご注意ください。